おたくのテクノ

ピアノ男(notピアノ弾き)のブログ

射金的

これはあくまでフィクションとして見てほしい話なのだが(フェイクも織り交ぜているし)、

祭りの定番といえば射的だが、高校生の時「射金的」という出店に遭遇した事がある。

その名の通り、5人ぐらいのテキヤの若輩が仁王立ちで睾丸を垂れて、的の役割を担っている。客は、右下がりの睾丸に向けてコルク銃を撃つという様式だ。

地元では毎年10月?か11月?に3日間にわたる祭があって、表の通りではテキヤの兄ちゃん姉ちゃんが定番の出店を出している。射金的は、たまたま少し関わりがあったヤンチャな同級生に教えてもらった裏側の出店で、「私有地につき進入禁止」の看板があった先に設営されていたので、人通りは全然なかった。ヤンチャな同級生はどこでその情報を得たのだろう?

 

一回3000円と、僅かなお小遣いで暮らす高校生には辛いのだが、好奇心に負けて年齢を偽り(もう時効だろう)、お年玉をはたいて銃を手にとった。

通常の射的とは異なり、精一杯手を伸ばしても睾丸との距離は2~3mと遠く、的が定まらない。
3発ほど撃つも玉は外れ、睾丸は「チョケとったらあかんぞ!」と威勢よく叫ぶのである。

眼鏡によって補正された近視の眼を凝らしに凝らして撃った4発目の玉は、筋骨隆々とした坊主の片玉に見事的中、坊主は「ヘアァァァァサアアアアアイイ!!!」と剣道の達人の如く雄叫びをあげるのだ。迫力に負けて半泣きで景品のペコちゃんキャンディをねぶりながら帰路についた。

 

後で知る所によると、どうも近隣の新興武術の金的を鍛える訓練を兼ねていたらしい。ボロい商売だと思った。

全裸じゃなくてよくない?と思ったのだが、「皮も硬くするから刃物にも耐える強靭なキンタマになる」らしい。陰嚢も硬くなるもんなんだと、驚き。

田舎の男子高校生たるもの、強くなることには多少興味があったので、家にあったお祭りのザコ中華エアガンでBB弾を自身の金的に撃ってみたら、痛いってレベルじゃなかったので諦めた。イギリスでは金玉エアガンで死んだ事例もあるらしい。絶対マネしてはいけない。